dods’ blog - 今と昔のノートブック

今の記録は情報提供。昔の記憶は話題提供。気ままに記します。

夏季休暇に哲学する

本来与えられた夏季休暇は5日。でもなかなかとれません。今のところ1日目の夏季休暇を本日とりました。昨日近所の図書館から借りた、中島義道著「哲学塾授業」(2012, 講談社)を読み始めたら、止まらなくなって全部読んでしまいました。

 

哲学塾授業  難解書物の読み解き方

哲学塾授業 難解書物の読み解き方

 

 

決して一日で読み飛ばせる内容ではないことは承知しているつもりです。以前読んだ中島氏の「哲学の教科書」(2001,講談社学術文庫)で、哲学を真に学ぶには修行に近いトレーニングが要求されると学んでいたからです。

 

でもこの本は、中島氏が開いた私塾に集まった生徒達(哲学の学徒から哲学とは無縁の社会人だが哲学的にやたらと鋭い人など)とのやり取りが中心で、仮に読者が本質的な内容には近づけなくとも、そのやり取り自体が楽しめる作りになっています。

 

もっぱらそのノリで朝から読み始めて一気に読了。一番分かりよかったのは3章、ベルグソンの「意識に直接あたえられたものへの試論」。キルケゴールサルトルはハッキリ言って内容の理解は放棄。ひたすらやり取りを楽しむのみでした。

 

歯が立たないと思いつつ、哲学が気になるのは、同じく哲学者永井均の著作を知ったからです。中島義道を知ったのも確か永井均のどれかの著作からだったと思います。ついでに言うと、永井均を知ったのは、彼の後輩にあたる入不二基義の次の著作からです。

 

哲学の誤読 ―入試現代文で哲学する! (ちくま新書)

哲学の誤読 ―入試現代文で哲学する! (ちくま新書)

 

 

この本は本当に面白い本です。哲学関係の著作が大学の入試問題に取り上げられるのは良しとして、出版される入試問題正解の解答には誤答としか思えないものがある。果たして大学の作問者は正しく著作を理解して作問しているのか、という問いかけです。

 

専門外とは言え広い括りでは自分の仕事にも関係があり、面白い本を見つけると同僚にも紹介するのですが、国語現代文を専門とする同僚にこの本を紹介したところ、やたらと感謝されたことを思い出しました。もう10年以上前の話です。