dods’ blog - 今と昔のノートブック

今の記録は情報提供。昔の記憶は話題提供。気ままに記します。

「は」と「が」の違いを説明するのは意外と大変

休みの日曜日。買物から帰ってきて、つけたテレビでやっていたのがこの番組。以前にもこの先生の講義は見た気がしますが、今日の第7回、「日本語との付き合い方③ : 「は」と「が」の語り」はなかなか良い講義でした。

 

放送大学 授業科目案内 日本語リテラシー('16)

 

講師の滝浦真人先生がこの「は」と「が」の違いで言いたかったのは、「は」の方が支配(先生は確か「取り込み」という言葉を使ってました)の範囲が広い、ということみたいです。放送ではこんな例文で講義していたように記憶します。

  隣の家の猫は近所の人気者だ。我が家でも飼おうか。

?隣の家の猫が近所の人気者だ。我が家でも飼おうか。

(論文などでは例文が文法的にあやしいとき、 ? をつけるのがルール)

 

2番目の例文がおかしいのは、「隣の家の猫近所の人気者」は、後半の「我が家でも飼おうか」を取り込めない(つまり支配しきれない)ということのようです。

 

 

大学のころ、一番関心のあったのが言葉でした。特定の言語というよりも、ヒトが言葉を話す理由とか、そもそもあんな高度な体系である言語をヒトはいつどうやって習得るのか、などが主な関心だったように記憶します。

 

いろいろな本を読みましたが、大いに影響を受けたのは日本語についてのものでした。その一つは本田勝一「日本語の作文技術」。日本語の文章で「、」をどこで打つべきかを学ぶのに、これに勝るものはありません。

 

【新版】日本語の作文技術 (朝日文庫)

【新版】日本語の作文技術 (朝日文庫)

 

 

もうひとつは、大学の講義の教科書の一つだった久野暲「日本文法研究」。日本語の「は」と「が」の違いを見事に説明していて、文法研究の奥の深さを知りました。

 

日本文法研究

日本文法研究

 

 

せっかくなので、第2章 「ハ」と「ガ」(その一)から引用すると

  太郎ハ学生デス。

? 太郎が学生デス。

なのに

?雨ハ降ッテイマス。

 雨ガ振ッテイマス。

 はどうしてなのかが、この本を読むとよくわかります。

 

このあと久野先生は「ハ」の役割に、主題、対照などのキーワードで分析してゆくのですが、詳しく知りたい方はぜひ、図書館などで現物をお読みください。