dods’ blog - 今と昔のノートブック

今の記録は情報提供。昔の記憶は話題提供。気ままに記します。

podcastを聴いて英語の文法・語法教育を考える

相変わらず、podcast英米の英語放送を聞いています。昨日ダウンロードして、今日仕事帰りに聞いていた、米国Bostonの公共放送局、WBURの番組"Here and Now"で、American Englishに席巻されるBritsh Englishの話がよかったのですが、今日の話は別。

 

  

それは、そのあとBBCの”6 Minutes Vocabulary"という短い番組を聴いて、ちょっと英語教育について物申したくなったからです。

 

 タイトルの"-ing and -ed adjectives"は日本語で言うと「現在分詞、過去分詞由来の形容詞」。そんなのボキャブラリーじゃなくて、文法じゃない?と思った方、ハッキリ言って甘い。彼らはそこらへんの文法操作を含めて vocabuary と言うのです。

 

さすがに最近では、日本の受験参考書でも「分詞形容詞」というくくりでこの辺りを説明しているようです。自分の大学受験のころはそんな術語はなかった。コミュニケーション重視の風潮の中、文法・語法の教授法もしっかり進化しているのは大変結構なことです。

 

ただ話題にしたいのは、今日聴いた一見ポップで親しみやすそうなこの番組も、外国語として英語を学ぶ人間には混乱、或いは誤解のもとになるような説明が多いなあ、と感じたこと。

 

番組前半では、-ing(現在分詞)は物事(things and events)を表すときに用い、-ed(過去分詞)は人間の感情を表すのに用いるとさんざん説明がありました。ところが、番組後半にクイズがあり、

 

次の英文のどちらが正解でしょうか? との質問が出ました。

 

  1. Those students are very annoying.
  2. Those students are very annoyed.

 

しかも答は、トリッキーながらどちらも正解、ときた。というのも、

 

  1. あの生徒たちはすごくうるさい。
  2. あの生徒たちはずいぶんいらいらしている。

 

という意味が成り立つからだとの説明。たしかにその通り。でも、前半の、現在分詞(ここでは annoying )が物事を表すという説明からは完全に逸脱しています。

 

シンプルな分類では用例を網羅的には説明しつくせないジレンマは、よく起こります。ふだんから十分な英語に接する機会が少ない学習者にとっては、精緻かつ明確な英文法の説明が不可欠と思うのは自分だけでしょうか。

 

その点で、最近の受験参考書のほうが自分にはしっくりくる説明があるようです。さきほどの、annoying と annoyed に関して言えば、

 

  • annoying「うるさい←人をいらいらさせる」
  • annoyed「いらいらして←いらいらさせられて」
瓜生豊・篠田重晃「頻出英文法・語法問題1000」(桐原書店

 

のように、動詞 annoy のもともとの意味にさかのぼって説明しているところが理にかなっていると思われます。もっと言うと、この説明で「うるさい」のは人でも物でもありえますが、「いらいらして」という状態になれるのは人、あるいは百歩譲って動物止まりということがわかります。

 

では英語の文法・語法の解説は日本の参考書を通じてしか学べないのかというと、そうでもないようで、手近にあった外国系の参考書にもこんな説明がったので紹介しておきます。

 

The present participle (...ing) has an acitve meaning: if something is interesting it interests you.

The past participle (...-ed) has a passive meaning: an interested person is interested by (or in) something.

 

(現在分詞には能動的な意味がある。何かが面白いというとき、何かがあなたの興味を引き起こしている

過去分詞には受動的な意味がある。興味のある人とは何かに興味を引き起こされている人のことだ。)

Michael Swan "Basic English Usage" (Oxford)