dods’ blog - 今と昔のノートブック

今の記録は情報提供。昔の記憶は話題提供。気ままに記します。

コーヒーショップ前に陣取っていたおじさんはどうしたのか

昔からのお気に入り、佐藤正午直木賞受賞!の報に自分が褒められたような喜びを感じている今夜。でもこれからの話はそれとは全然関係ありません。

ジャンルは違いますが、一時期、高村薫の作品を読み漁っていた時期があります。特に1997年の「レディ・ジョーカー」は今でも強く印象に残ります。

たとえば敏腕刑事、合田雄一郎の人並み外れた観察力。昨日まではそこにあったはずの物が無いとか、何も無かった場所に今日は新たに加わっている物があるとか、どんな些細な変化でも敏感に察知するこの刑事は本当に格好いい。

そしてここからが本題。月曜日から金曜日まで、必ず駅の一地点に立つおじさんがいました。自分は4月からずっと見届けてきたのですが、今週から急に見えなくなりました。おじさん(実はかなりお爺さんに近い年齢)が心配です。

4月から自分勤務内容が変わった話は以前しました。今は朝6時台に地元の駅から出勤します。このおじさんは4月当初からずっと、駅の2階デッキの見通しいのいい場所に立って、通行人を鋭く見つめている、というか誰かを探している風でした。

自分はてっきり、退職した刑事さんが職務を離れてからも、執念で犯人を追い続けている、そんな風にあの眼光を理解していました。おじさんの横を通るたび、2時間ドラマのBGMが頭のなかで流れてました。

ただ、最近のおじさんはスマホをいじっていたりで、「あれっ、執念切れた?」と思えなくも。そして改めておじさん(お爺さんに近い)が立っている場所を確認すると、6時45分開店のコーヒーショップであることにも気づきました。

自分がその場所を通過するのは大体6時30分前後。開店までは15分ありますが、お年寄りの「何事も早めに精神」を考え合わせると、あのおじさんはコーヒーショップの開店を待っていただけなのかも、という気がしてきました。

 真相はわかりません。今はとにかく、あのおじさんが元気でいてくれるのを願うばかりです(なんて、横を通るときに睨まれてムッとしていた自分を忘れて、綺麗ごとでまとめたり)。