dods’ blog - 今と昔のノートブック

今の記録は情報提供。昔の記憶は話題提供。気ままに記します。

息の長いアメリカの商品デザイン

確かに年度末が近づき忙しいことは忙しいのだけど、読み始めたポール・オースターの新作がなかなか進みません。

今回は回想シーンが多いからか、文が途切れず、後から後から継ぎ足されるため、独特の読みずらさがあります。それでもいつも通り、ポール・オースターの英語は比較的平易なほうだと思います。

でも、これまでとは何かが違う。話がうまくつながらない。住処が変わっている。出来事の時期と結果が一致しない。死んだはずのお父さんが次の章では生きている。他の登場人物達は一緒なのに。

裏表紙の紹介文を読んで少し納得。主人公ファーガソン君(今のところ少年)の4パターンの生き方が同時進行で、それぞれ独立して話が進むとのこと。でも4つ? いまのところ2つくらいしか区別がつかない。困った。

ちょうど今読んでいる2章で、面白いので調べてみたことがあります。話の本筋とはたぶん別だからネタバレの心配もないでしょう。11歳前後の主人公が性に芽生え始めるエピソードなのですが、きっかけは当時のソーダ水のボトルやバターのパッケージ。

父親がソーダ水の信奉者なため、母親がスーパーでいつも買いだめするWhite Rockというメーカーのボトル。毎日食卓にあって見慣れるうち、ラベルに描かれた女性に少年は性的関心を芽生えさせます。

ここでの時代設定は1950年代。現物を見つけました。

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White Rock Vintage Bottle-Quinine Mixer Water-Fairy Paper Label-Price Is For 1 | eBay

 ちょっとわかりにくいのですが、白黒で描かれている女性はいわゆるpsycheプシュケー 、Cupid が愛した美少女; 霊魂の化身)です。原画もありました。

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The Evolution of the White Rock Beverage Co.'s Girl

 

それに比べて、同じひざまずいた姿勢として引き合いにだされたのが、こちらのバターのパッケージ。

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Pinterest • 世界中のおしゃれアイデアまとめ

これはこれでバターを持つ女の子が原理的には永久に描かれる面白みはあるものの、性的魅力の点で大きく遅れて第2位、と少年は評価します。

ところが話はこれで終わりません。近所の友達の家でツナサンドを食べていると、14歳の友達の兄が驚くべき発見をしたと言って現れます。バターの箱とはさみ、スコッチテープを用意して、箱を解体し、ひざとその上の素足の部分を絵の中の箱の大きさに切り取って・・・

てっきり作者の創作だと思ったら、これは相当有名な話らしく、land o lakes butter trickで検索すると、YouTubeも含めてずらずら出てきます。たとえば次のサイト。

https://practical-jokes.wonderhowto.com/how-to/do-land-olakes-indian-butter-boob-trick-0129187/

そんなことを調べてないで、早く読み進めなさいと言われそうです。その通りです。それにしても、食品など日用品のデザインって、アメリカでは何十年、下手をすると百年も変えずにいるものがあるようです。