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dods’ blog - 今と昔のノートブック

今の記録は情報提供。昔の記憶は話題提供。気ままに記します。

村上春樹を英訳本でしか読まなくなったことについて

村上春樹の新作が話題になっています。愛読する小田嶋隆氏のツイッター記事にまでこんな風に取り上げられたり。

これは安倍首相の奥さんが開校予定の森友学園系列小学校の名誉校長を辞任する時事ネタにかけての一文。上手い。ところで 以前私は村上春樹の英訳本を趣味で読んでいるとの記事を書きました。

この話にウソはないのですが、大事なことを書いていませんでした。それは自分がある時から村上春樹の原作を読むことを全くやめたこと。春樹氏の原作を読んだ最後が「海辺のカフカ」だったと記憶しています。

そのあたりから、新作が出るたびに大騒ぎとなり、マスコミも面白がって報道し始めました。ノーベル文学賞候補の噂が出てきてからは、新作発表イコールねつ造気味の社会現象化していると言えないでしょうか。

村上ファンには違いないが、自分が読みたい理由と世間の大騒ぎとはやや違う。それにかならず英訳も出版されるし、ここは少し間をあけて英訳を待つとするか、と決め込んだのはあの「1Q84」の原作が発売された2009年。

英訳本がペーパーバックで発売されたのは2012年だから、3年お預けを食ったわけです。でも幸いなことに、これはBook1からBook3までを通しで収めた1冊本で、Book3のお預け(原作本は2010年発売)からは結果的に免れました。

大騒ぎも済んだあとにひっそりと読み始めるのもいいものです。加えて、登場人物のネーミングが英語だと全然違う雰囲気なのも面白い。”1Q84”だとラブストーリーを演ずる二人はAomameとTengo。原作は漢字だろうかと、本屋さんで確認したくらいです。

目下、5月に発売予定の「女のいない男たち」の英訳本を楽しみにしているところ。最新作の英訳はその後だから、まだまだ楽しみが長引きそうです。

懐かしい遊具について

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2017.2.25 Fujifilm FinePix F10

 

幼い頃遊んだ公園の遊具。鉄棒とかブランコとかを懐かしく思い出せる方も多いのでは。自分もそうです。でも40年も過ぎて、遊んだ鉄棒やブランコは果たして現存するものやら。あっても、再塗装やらメンテナンスで様変わりしている可能性が大です。

ブランコ飛び降りが流行していた小学生時代、飛び越し損ねて柵に足を引っかけ、大ケガをしたことは、たとえあのブランコがもう存在しなくても、自分には忘れられません。つまり、記憶は現存する事実に勝るのでしょう。

ところが今日は真逆の出来事を体験しました。現存する公園の遊具にちょっと懐かしい記憶を呼び起こされたのです。大きくなられたお子さんを持つ方なら同意下さるでしょう、幼い子供を連れて行き、遊ばせた遊具です。

お子さんの年齢とか、性別にもよるでしょう。自分には、ほんの少し前には無邪気に子供と一緒に遊んだ遊具がはるか遠いものに感じ、とてもさみしく思えました。

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2017.2.25 Fujifilm FinePix F10

 

 

沈丁花が香ってます

街で見かける木々の名前が全部言えたらいいなあと思いますが、知っている樹木は残念ながら数えるほど。そんな乏しい知識の中で、香りから先に覚えた木が二つあります。一つは金木犀で、以前にも記事にしました。

でも、最初に覚えたのは沈丁花のほうでした。体験したことのない香りと、その正体を知ったのは大学に入るためにこちらに来た、もう30年以上前のこと。3月上旬のことでした。

今年も半月ほど前、通勤途中にあるお宅の垣根から、いつもの春の香りがするのに気づきました。写真は今日、近所のマンションの前で。交通量の多い道路脇なのに、しっかり香りを放ってました。

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2017.2.25 Fujifilm FinePix F10

今年一番でした

芝生と植木ばかりで、花は少ない我が家の庭。そんな中、今年一番の開花がこのムスカリ

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2017.2.19 Fujifilm FinePix F10

もう10年も前に鉢植えでいただいて、最初の頃は球根を掘り出してプランターに、今は直植えで放っておかれたまま。それなのに毎年可憐な花を咲かせてくれます。

息の長いアメリカの商品デザイン

確かに年度末が近づき忙しいことは忙しいのだけど、読み始めたポール・オースターの新作がなかなか進みません。

今回は回想シーンが多いからか、文が途切れず、後から後から継ぎ足されるため、独特の読みずらさがあります。それでもいつも通り、ポール・オースターの英語は比較的平易なほうだと思います。

でも、これまでとは何かが違う。話がうまくつながらない。住処が変わっている。出来事の時期と結果が一致しない。死んだはずのお父さんが次の章では生きている。他の登場人物達は一緒なのに。

裏表紙の紹介文を読んで少し納得。主人公ファーガソン君(今のところ少年)の4パターンの生き方が同時進行で、それぞれ独立して話が進むとのこと。でも4つ? いまのところ2つくらいしか区別がつかない。困った。

ちょうど今読んでいる2章で、面白いので調べてみたことがあります。話の本筋とはたぶん別だからネタバレの心配もないでしょう。11歳前後の主人公が性に芽生え始めるエピソードなのですが、きっかけは当時のソーダ水のボトルやバターのパッケージ。

父親がソーダ水の信奉者なため、母親がスーパーでいつも買いだめするWhite Rockというメーカーのボトル。毎日食卓にあって見慣れるうち、ラベルに描かれた女性に少年は性的関心を芽生えさせます。

ここでの時代設定は1950年代。現物を見つけました。

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White Rock Vintage Bottle-Quinine Mixer Water-Fairy Paper Label-Price Is For 1 | eBay

 ちょっとわかりにくいのですが、白黒で描かれている女性はいわゆるpsycheプシュケー 、Cupid が愛した美少女; 霊魂の化身)です。原画もありました。

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The Evolution of the White Rock Beverage Co.'s Girl

 

それに比べて、同じひざまずいた姿勢として引き合いにだされたのが、こちらのバターのパッケージ。

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Pinterest • 世界中のおしゃれアイデアまとめ

これはこれでバターを持つ女の子が原理的には永久に描かれる面白みはあるものの、性的魅力の点で大きく遅れて第2位、と少年は評価します。

ところが話はこれで終わりません。近所の友達の家でツナサンドを食べていると、14歳の友達の兄が驚くべき発見をしたと言って現れます。バターの箱とはさみ、スコッチテープを用意して、箱を解体し、ひざとその上の素足の部分を絵の中の箱の大きさに切り取って・・・

てっきり作者の創作だと思ったら、これは相当有名な話らしく、land o lakes butter trickで検索すると、YouTubeも含めてずらずら出てきます。たとえば次のサイト。

https://practical-jokes.wonderhowto.com/how-to/do-land-olakes-indian-butter-boob-trick-0129187/

そんなことを調べてないで、早く読み進めなさいと言われそうです。その通りです。それにしても、食品など日用品のデザインって、アメリカでは何十年、下手をすると百年も変えずにいるものがあるようです。